整形外科は、骨・筋肉・関節・神経、そして靱帯などの運動器に対する診察、治療を行う診療科目です。腰が痛いとか肩が痛くて上がらない、足をひねった、骨折したなど、さまざまな症状があり、老若男女問わず患者が訪れます。
整形外科は患者の年齢の幅だけでなく、患者数も多いのが特徴としてあります。そのため、看護師はテキパキ動ける素早さが求められる傾向にあります。
整形外科の看護師として働く魅力は、間近で患者が回復する姿を見られることではないでしょうか。患者が治療して間もない最初の頃は、歩くことが難しかったり、車いすが無ければ移動ができないなどの状態にあるケースが多くあります。看護師はそんな一番大変な時にサポートに入り、治療を続けて、患者はだんだんと良くなっていきます。自分でできることが増え、本人が喜ぶ姿を目にすれば、それは大きな喜びになるでしょう。実際、患者が動けるようになり、難しかったことができるようになって「ありがとう」と声をかけてもらい、大きなやりがいを感じるという看護師は多くいます。
それだけでなく、看護師視点でいえば、命に関わるような深刻な場面に遭遇することがほとんどない点も魅力といえます。整形外科では、身体的には健康な人を相手にすることが多く、対応に大きなプレッシャーを感じたり、緊急事態でドタバタしたりするようなケースは少ない傾向にあります。常に周りに目を光らせるような看護ではなく、心にゆとりを持って患者と接する看護がしたいのであれば、整形外科は最適な場所になるでしょう。